コラム
暖かくなってきていろいろな花がきれいに咲く時期になりました。
足元にはタンポポ、道端の縁石のすき間からはスミレがきれいに咲いています。
この「花」ですが、多くの花はきれいに咲いて虫を集め、種子を作って子孫を残す働きをしています。
ですが、私たちが「花」と呼んでいる物の中には、実は「花」ではない部分が入っているものもあります。
例えば、この時期にきれいに咲いている「ハナミズキ」
白く見える部分は「花びら」に見えますが、実はその中心にあるつぶつぶした箇所が本当の花で、白い部分は「総苞(そうほう)」と呼ばれる花を包んでいた葉です。
また、農業文化園・戸田川緑地にあるフラワーセンターの近くで咲いている「ハンカチノキ」
この白いヒラヒラした部分も花ではなく苞で、花は上の方につく赤い部分です。(咲き始めはハエなどが集まって来そうな、少し臭いにおいがします)
他にもタンポポは小さな花がたくさん集まったものです。
身近な花ですが、よく見てみるといろいろな発見がありますよ。


牡丹には、冬の時期に花を楽しむことができる冬牡丹、寒牡丹があります。
寒牡丹
春と秋の2期咲き性の牡丹。自然の状態で時期が来れば自ずと花を咲かせます。
冬季は葉があまり出ず、茎や枝は黒く、造形に味わいがあります。
冬牡丹
温室を利用して人工的に春の状態にし、春に咲く花をお正月時期に開花させた牡丹です。
牡丹にわら囲いを設置し、寒さ、霜除けがなされます。
青い長い茎と、大きな緑の葉が特徴です。この時期に牡丹が見られるのは生産者たちの努力の賜でしょう。
春ボタンの花期が3日程度であるのに対し、冬ボタンは10日~2週間と長く楽しめます。
このように牡丹にもいろいろな楽しみ方があります。
是非違いを知って季節ごとの牡丹をお楽しみください。

寒牡丹


冬牡丹
「お好きな服は?」
植物の話なのに、服のことを聞くなんて? と変に思われているかと思いますが、これが覚え方なのです。
「お好きな服は?」 → 「おすきなふくは」
この文字の中に、秋の七草の頭文字がすべて入っています。当てはめてみましょう。
「お」・・・オミナエシ
「す」・・・ススキ
「き」・・・キキョウ
「な」・・・ナデシコ
「ふ」・・・フジバカマ
「く」・・・クズ
「は」・・・ハギ
「好きなお服は?」でも同じ頭文字になります。覚え方としては、ちょっとした遊び心があって楽しいですね。
「秋の七草」のうち、ススキやクズは、都心部でもよく見かけます。雑草として刈られても、またどんどん生えてくる植物ですが、残りの5種類は、あまり見かけることがありません。中でも、自生するキキョウやフジバカマを見ることはほとんどなく、絶滅が危惧されています。花屋さんなどでよく見かけるので、日本中どこにでもあるように思われがちですが、密かに姿を消していっています。このままでいくと、ひょっとしたら数十年後には「秋の七草」が、「秋の六草」「秋の五草」となってしまうかもしれません。
そのフジバカマには、チョウの仲間「アサギマダラ」がやってきます。このアサギマダラもまた、絶滅が危惧されている昆虫の一つです。
自然界は微妙なバランスの上に成り立っています。なんとか「秋の七草」という言葉と植物が、まぼろしとなり消えてしまわないためにも、より多くの人が「秋の七草」の一つ一つを、ちゃんと覚えてあげて、知ってあげることが何よりかと思います。

「お」…オミナエシ 「す」…ススキ

「き」…キキョウ 「な」…ナデシコ

「ふ」…フジバカマ 「く」…クズ

「は」…ハギ アサギマダラ






