みどりの相談所

草花編

Category: 草花編

 クリスマスローズはキンポウゲ科の宿根草で、本来はクリスマスの頃に白い花を咲かせるニゲル種のみを指しますが、日本では春先に咲くオリエンタリス種などに代表される ヘレボルス属すべての植物を指します。

 開花期は12月~4月。花弁のように見えるのは萼片で、花後も2ヶ月以上も花弁の状態を保つため、長く楽しむことができます。多くは常緑ですが、高温多湿の気候は苦手で、夏の休眠期に葉が枯れるものもあります。夏は強い日差しと高温となる場所を避け、秋から冬は日あたりを確保できる落葉樹の下が植栽場所に適しています。そのような場所が確保できない場合は、鉢で管理すると季節にあわせて移動が可能なのでおすすめです♪種をつけたままでも生育にあまり影響はありませんが、 鑑賞性がないと思われたときには花がらを摘み取ります。また、霜が降りるようになる頃に新しい葉が展開するので、古い葉は切り取っておくとよいです。

 冬から早春の彩が少ない時期にも草花を楽しむことができるようにと、クリスマスローズを植栽してみてはいかがですか。

オリエンタリス種
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公園や庭などで、つるを伸ばして他の草木にからみついている植物をよく見かけます。これらは「つる性の植物」で生長が旺盛、地上部のつるを取り去っても地下部分の根が残っているので、何度でも芽を出します。代表的なものに、他の植物に覆いかぶさってそれらの「やぶ」をも枯らしてしまうということでヤブガラシ(ビンボウカズラとも)という名をもつ植物がいます。やっかいものの植物ですが、ハチや蝶にとっては大事な「蜜源」となっています。ヤブガラシの他につる性の植物には、ヒルガオ科のヒルガオ、アカネ科のヘクソカズラ、ガガイモ科のガガイモなどが身近な場所で見られます。

    
ヤブガラシ(蝶が蜜を吸いにきている)        ヒルガオの花

 

  
ヘクソカズラの花                ガガイモの花

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ハスもスイレンも水底の土や泥の中に根を張り、水の上に葉を出し、花が咲きます。

水面よりも高く茎を伸ばして葉や花を咲かすのがハス、水面で浮くように葉や花を咲かすのがスイレンです。他にも、スイレンの葉には切込みがありますが、ハスの葉にはありません。

ハスの花は早朝に開いて昼に閉じるのを繰り返し、4日目に花びらが散ってしまいます。その花びらの散った後の花托(かたく)が昆虫のハチの巣に似ていることから、「ハチス」と呼ばれているそうです。また、食べるとおいしいレンコンはハスの地下茎のことですが、食べられるのは食用のハスであり、観賞用の花ハスは小さくて食べることはできません。

スイレンも花が開いて閉じるのを3日間繰り返し、その姿が眠っているように見えることから「睡(ねむる)蓮(はす)」つまり「睡蓮」と呼ばれたそうです。咲き終わったスイレンは、花びらを散らすことなく水中に没していきます。モネの睡蓮が有名ですね。また、スイレンには、温帯性スイレンと熱帯性スイレンがあり、原産地、花の色、咲き方、耐寒性などに違いがあります。日本の原種は温帯性スイレンの仲間に入ります。熱帯性スイレンは水面より高いところに花が咲き、花の色が鮮やかなものが多いです。

   
ハス                       ハスの花托

   
温帯性スイレン(徳川園)             熱帯性スイレン(久屋大通庭園)

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