みどりの相談所

樹木編

Category: 樹木編

桜の品種は、自生や改良品種を含め200種以上あり、品種も混ざり易い樹木です。
カワヅザクラを代表として「早咲き」と呼ばれる品種も数多くあります。
早咲きを決める最大の要素は血統です。
交配した親が早咲きの「カンヒザクラ」やソメイヨシノよりやや早い「エドヒガンザクラ」の品種は、早咲きの性質や花の様子、姿をしている事が多いです。

カンヒザクラとオオシマザクラが自然に交配し発見された「カワヅザクラ」や、人間の手で交配品種として生み出されたイギリス生まれの「オカメザクラ」(カンヒザクラとマメザクラ)、富山県で見つかった「コシノヒガンザクラ」(エドヒガンザクラとキンマメザクラ)、
エドヒガンの変種として見つかった「ベニシダレザクラ」などなど。

早咲きと呼ばれる品種群はソメイヨシノより早く咲くと言うのが基本です。
3月上旬に見ごろに入っているものがあれば、その品種は早咲きのサクラか寒咲きのサクラ(冬桜や十月桜など四季咲き系の桜)の可能性があります。
最近でも新品種が見つかる桜。
個性がある個体も見かけますのでお花見シーズンにはじっくり観察してみては如何でしょうか?

※写真は荒子川公園の桜たちです。

カンヒザクラ
オカメザクラ
コシノヒガンザクラ
ベニシダレザクラ
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ギラギラと陽射し眩しい季節となり、梅雨明けもう間近です。そして、暑い中でも元気に開花を続ける「サルスベリ」の花。

サルスベリの特徴と言えば、まずは元気いっぱい咲くそのお花。大きな綿菓子のような房状の花を枝先につけ、7月~10月頭頃まで開花し続けます。サルスベリを漢字で表記すると「百日紅」。百日咲き続けることからこの漢字名がついています。

花房に近寄って、じっくり観察すると、フリフリのシュシュのような花びらを6枚持つ、小さな花の集まりであることがわかります。このたくさんの小花達が、100日に渡って、次々に咲いていく姿は、夏から初秋にかけて、我々の目を楽しませてくれます。

気になるのは、一房には、一体、何個の花が咲くのかということです。そこで、一般的な大きさのサルスベリの房をちょっといただき、数えやすいよう花びらだけを取り出し、根気よく数えてみました。さて、結果は?・・・ナント、471個もありました!! だから、なるほど納得の数字です。

この一つ一つの花は、秋には、その一つ一つが実になり、枝が風に揺れると、シャカシャカとマラカスのような音がなりますので、晩秋までお楽しみに♪

そしてもう一つ、サルスベリの特徴と言えば、そうその名の通り、猿も滑ることからこの名がついたといわれる、ツルツルの幹肌です。触ったことはありますか? 写真だけでは伝わりにくいので、どこかで見かけたらツルツル具合を是非お試しください。ただし、サルが滑るかどうかは分かりませんが、昆虫達は滑らないようですよ。

 サルスベリ(みどりが丘公園)

 サルスベリ(みどりが丘公園)

 花のアップ

 一房に、たくさんのツボミが!!

 マラカスのような音がします。

 幹肌ツルツルです。

 虫は滑らないようですが、猿は滑るのでしょうか?

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